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『CES 2025』視察レポート:世界最先端のITトレンドを追う-前編-

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AI音痴の魅力ハンター&ライターなまず美紀(みきてぃ)です。
AIの最新ニュースを入手するべく、システムズナカシマを突撃するシリーズ。

今回は、アメリカ(ラスベガス・サンフランシスコ)出張から帰国したばかりのシステムズナカシマの社員による『出張報告会』に潜入。
社員たちがアメリカから持ち帰った最新情報およびIT関連のトレンド情報を、ここで披露してしまいます!

出張は、2025年1月6日から12日まで。参加者はシステムズナカシマ執行役員M氏、システム開発グループからN社員、K社員の計3名です。ここでは『ナカシマ視察団』としておきましょう(みきてぃが思いつきで勝手に命名)。

『ナカシマ視察団』の主な目的は2つ。 CES2025(ラスベガス)の視察と、Roboflow社(サンフランシスコ)訪問。その間に、Apple本社(サンノゼ)と Google本社(マウンテンビュー)にも立ち寄るという欲張りスケジュールです。

その様子を前編と後編に分けてご報告。前編では、CES2025視察について報告します。

CES2025(ラスベガス)視察

CES=Consumer Electronics Show(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)は、1967年から続く世界最大級のテクノロジー展示会。毎年1月にラスベガスで開催されています。

世界各地から、各業界をリードする数千社が集まり、新製品の発表や展示を通じて最新技術が披露されるとのこと。まさに、CESに行けば、世界最先端のトレンドがわかるというわけですね。

2025年は1月7日〜11日まで開催されました。3つのエリアに分かれていますが、この地図を見ただけで、その規模の大きさが伝わってきますね。ナカシマ視察団は、1日目にVenetian Campus、2日目にLVCC Campusを視察したそうです。

cesMAP

Venetian Campus

Venetian Campusには、スマートデバイス関連(イヤホン、 時計、 リング)、PC 周辺機器、 スマートホーム、家電のようなコンシューマー向け出展フロアと、 AI、ブロックチェーン、AR・VR のソリューションのような技術者寄りの出展フロアがあったそうです。

スタートアップ企業の出展が多く、特に韓国企業の出展が多かったようですね。韓国政府はIT推進に注力していて、企業の展示会出展を支援しているため、その成果が出ているのかもしれませんね。

ナカシマ視察団が着目した韓国企業の製品4点をピックアップしてご紹介します!

◾️製品名:Hyper Agents(会社名:common computer)

自律的システムで動作する高度なAIエージェント。コンテンツ作成、ユーザー間の交流促進、ユーザーエンゲージメント向上、持続可能な収益確保など、多岐にわたる機能を備えているようです。

◾️製品名:Turning: Screen Time & Routine(会社名:HUSTLERS)

特定のアプリやスマホ全体の使用時間に制限を設定し、過度な利用を防ぐことができるiOSのアプリケーション。日別・週別のアプリ使用状況をグラフで表示してくれるなど、アプリとの付き合いを自覚&抑制するために活用できそうですね。最初の1週間は無料で、その後は5.99ドル/月で利用可能。

◾️製品名:LISTEN AI(会社名:DEEPLY)

音声AIによるソリューション提供ツール。例えば、車両に搭載することで、安全上の緊急事態を検知したり、工場の機械や設備の音を監視して、潜在的な故障を迅速に特定したり。音声による危険察知ツールということですね。

◾️製品名:HYODOL(会社名:Hyodol)

介護AIロボット。アラーム機能と健康問診を通して、24時間、対象者の食事、運動管理、感情ケアを行う。リアルタイムAIモニタリング機能により、管理アプリを通して監視できる。価格は最新世代が1,300,000ウォン(約14万円)。
韓国も日本も少子高齢化が課題なので、介護へのAI活用は急務ですもんね。

HYODOL

LVCC Campus

ナカシマ視察団が2日目に訪れたのは、LVCC Campus。

こちらには、最新モデルの自動車、自動運転関連の製品、スマートシティ、 IoT 関連の製品等が出展されていたそうです。

Venetian Campusの報告では、韓国企業にフォーカスしてご紹介したので、今回は、アメリカ、フランス、日本の出展ブースからご紹介!

◾️製品名:VAISense(会社名:LatticeWork(アメリカ))

VAISenseはLatticeWork社が開発したエッジAIソリューション。ハード側にAIを搭載し、リアルタイムでビデオやセンサーデータ処理を高速処理でき、通信コストの節約、プライバシー保護やセキュリティ性向上も実現させます。

VAISense

 

◾️製品名:MicroGPT(会社名:MicroGPT(アメリカ))

VSCodeの拡張機能。AIによりコードの分析、フィードバック生成など全体的なコード品質を向上させてくれるツール。OpenAI社が提供するChatGPT APIを利用している。無料ですが現時点では日本語対応はないそうです。

MicroGPT

◾️製品名:MIROKAI(会社名:Enchanted Tools(フランス))

多目的ロボット。球体の足で動いている姿が特徴的。空港でのコンシェルジュサービス、病院での患者のサポートと感情ケア、老人ホームでの高齢者ケアなど、様々な用途で利用されている。高さ:1.23m、重さ:26kg、Max Speed:3.2km/h

フランスらしいセンスを感じられる佇まいですね。

MIROKAI

◾️製品名:Umi(会社名:パナソニック(日本))

家庭内の健康促進やスケジュール管理、家族間のコミュニケーション向上を目的としたAI家族支援アプリ。Anthropic社の生成AI技術を利用。まずは米国のみで提供予定。日本でも提供されるようになれば、需要は多そうですね。

Umi

◾️製品名:AFEELA1(会社名:ソニー・ホンダモビリティ株式会社(日本))

次世代の電気自動車(EV)。車内外に40個のセンサーを搭載し、周囲の状況を高精度で認識できる。フロントのディスプレイには、車両の状態やユーザーの好みに応じた情報を表示。また、ユーザーの習慣や好みに応じて進化する対話型AIも搭載し、自然な会話で車載機能の制御や行動計画の提案が可能。価格89,900ドルから。2026 年内に日本で納車開始予定とのことですよ。

AFEELA1_2

AFEELA1

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以上、CES2025の出展商品のごく一部をご紹介しましたが、その他にも、ナカシマ視察団は、各国企業のブースを巡り、最新技術をたくさん目にしてきたそうです。

ちなみに、N社員から「日本の展示会は、コンパニオンが積極的に来訪者にアピールするイメージだが、CESの出展者たちは『興味があればどうぞ』というスタンスだった」との感想がありました。

K社員も「ブースのレイアウトには各国の特色が反映されていた。特にアメリカ政府のブースは目立った装飾やサイネージ等はなく、椅子に座った担当者が質問に回答するシンプルな形式で、非常にインパクトがあった」との感想。

国が変われば、展示会への取り組み方も変わるのですね!

以上、システムズナカシマの社員3名によるアメリカ視察報告の前編でした。


後編では、Apple Park Visitor CenterとGoogle本社視察、roboflow社訪問などについてご報告します。どうぞお楽しみに!

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