同一の物体を認識する、オブジェクトトラッキング技術「DEEP SORT」~新入社員のAI勉強記録~
こんにちは!
システムズナカシマの渡辺です。
本日はオブジェクトトラッキング技術について、最先端の技術を見つけましたのでご紹介いたします!
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オブジェクトトラッキング技術、「DEEP SORT」とは?
引用:SIMPLE ONLINE AND REALTIME TRACKING WITH A DEEP ASSOCIATION METRIC
オブジェクトトラッキングを行うアルゴリズム。YOLO等の物体検出モデルを利用し、取得したバウンディングボックスの座標値をもとに同一のオブジェクトかを判定することができます。
画像のように、フレーム内に映っている同一人物や同一の車などを、リアルタイムで追跡・認識することができます。
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これまでのオブジェクトトラッキング技術の課題
- リアルタイムに物体を検出している中で、フレーム間で同一の個体であることが識別できない
- フレーム単位でそこに「人」「車」があることが分かっても、それが同一のものかどうかは判断できない
これまでのオブジェクトトラッキング技術では、「人」や「車」など、広義での認識はできたものの同一のものかどうかまでは識別することができませんでした。
しかしDEEP SORTでは、広義のものを認識し、更に同一であるのかを識別・判断することができます。
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DEEP SORTの処理
- 画面内に映っているものを物体検出を行う(YOLOなど)
- 検出されたオブジェクト群と前のフレームのオブジェクト群を「前フレームまでの移動量をもとに計算した現フレームでの予測位置範囲」と「見た目の類似性」という、主に2つの情報をもとに比較、同定していく
- 位置の予測についてはカルマンフィルタ(※)、見た目の類似性についてはベクトル化した対象画像のコサイン類似度を使って計算する
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カルマンフィルタとは
複数の不確実な情報を用いてより正確な情報を推定することを目的とした、無限インパルス応答フィルターの一種です。
【利用されるシーン】
- カーナビ
- ロボットの自己位置推定
- 異常検知
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DEEP SORTの利用シーン
- 交通量のカウント
- 作業員の稼働状況の把握
- 動画における数量のカウント
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
これまでAIが認識できなかった、「同一のものなのか」を認識・検出できる技術、素晴らしいですよね!
単体でももちろん素晴らしいのですが、様々なシステムや技術と組み合わせることで、応用することができるので利用幅も広がります。
防犯面での活用や、動物園・水族館等での生物管理などにも利用できるかもしれませんね。
今後普及していきそうな技術なので、気になる方は是非チェックしてみてください♪
>> 引用:SIMPLE ONLINE AND REALTIME TRACKING WITH A DEEP ASSOCIATION METRIC
次回もお楽しみに!
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